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伝統の久留米織作務衣をおしゃれなデザインにアレンジ!
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- 皆さんこんにちは。京都のOMIYA CONNECTです。
私たちは京都で70年以上和装の製造卸を主とする会社を母体にし、これまで様々な生地(テキスタイル)を取り扱ってきました。
その中で、日本の伝統工芸品である着物をベースとした様々な商品を開発してきました。
近年、着物に限らずですが、日本の伝統工芸(産業)は厳しい時代を迎えています。しかし私たちはその素晴らしい技術を未来へつないでいきたいという思いから、様々なものを掛け合わせ(CONNECT)、伝統工芸の新しい可能性を日々模索しています。
そして今回、そんな思いに共感してくれた福岡県筑後地域でモノ作りに励む光延織物(久留米織)と一緒にプロジェクトの挑戦に至りました。 -
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久留米織とは
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- 久留米織とは福岡県筑後地方で、古くから製造されてきた伝統ある先染織物です。
光延織物がある福岡県筑後市は、重要無形文化財「久留米絣(かすり)」の織元が数多くあります。その為、久留米絣(かすり)と混同されやすいですが、織物としては全くの別物です。
久留米絣は、手括り・藍染め・手織りによって製織される小幅(約40cm)の綿織物です。井上伝 (1788-1869) によって考案されたといわれており、その堅牢さから庶民の普段着の着物として全国に広まりました。1956年には国の無形文化財にも指定されています。
一方久留米織は昔は久留米縞と呼ばれており、糸の色の違いでできる縞模様が特徴でした。創始者は埼玉県出身の小川トク(1839-1913)と言われています。明治初期にすでに盛んであった久留米絣の改良を目指し、1868年に久留米に移り住んだ際に持ち込んだ縞織によって生まれたのが久留米織の始まりとされています。その後機械化が図られ、久留米織は大きく発展することとなりました。
現在では、時代の変化に合わせ広幅織物の織機を導入し、着物地だけではなく、作業着や綿入れ袢天、作務衣、甚平、紳士・婦人服など、多岐にわたるモノづくりを行っています。
しかし様々な時代の変化から、織元の数は終戦直後は約200軒近くあったとされますが、現在僅か11軒(筑後染織協同組合所属)にとどまっています。 -
久留米織が織り上がるまで
- では久留米織がどのように製織されるのかをご紹介します。
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1.織柄デザイン
- 織柄のデザインを考えます。作りたい柄の意匠図と組織図を作成します。方眼紙に図案を拡大して書き、どの色の糸を使うか・どのような組織で織るかを塗り分けられたものです。
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2.糸の準備
- 織りたい柄から計算して経糸の本数と色糸の配色を設計し、それに応じて糸を選び染色し、一本の糸を二本に引き揃えたり準備します。
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3.糸の立替え
- 整形企画書を作成し、それに基づいて整経機に約300〜400個の糸を経てます。整経とは経糸の色の順番と本数を決める大事な工程です。
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4.整経
- 経てた糸は筬を通してドラムに経糸を巻いていきます。これを何度も繰り返して総本数約3000〜6000本の経糸を作っていきます。経糸は巻き付けられていく時に、少しずつ左にずれるようになっています。
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5.巻き返し
- 総本数を捲いた経糸をドラムからビームという織機の部品に巻き返して、経糸を織機にセットします。
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6.引き通し
- 経糸を一本ずつ、畔・筬に通していきます。この作業を引き通しと言います。糸を渡し、引き込む。2人で作業しても最低でも1週間かかります。1本間違えただけでもう織物にならなくなってしまうので、慎重さと根気がいる作業です。大まかな経糸の準備工程はここまでです。織るまでの準備工程に手間と時間がかかります。
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7.柄板作り
- 意匠図を元にポイントペーパーを書いて柄板をつくります。その柄板を織機にセットします。柄板は、経糸の上げ下ろしを制御したり、6通りの緯糸の色を選定するものです。いわば、織物の司令塔のようなものです。
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8.緯糸のセット
- 横糸をセットし、いよいよ織り始めます。緯糸をレピア(爪)に挟んで左から右に持っていき筬で打ち込みます。
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9.製織
- 経糸に緯糸を打ち込み生地を織り上げていきます。打ち込みとは緯糸を織り込むことです。経糸と緯糸が合わさる事で柄が織り上がります。
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10.整理加工
- 出来上がった生地は、整理加工に出します。湯通しをして生地を縮ませた後に巾を均一に整えます。柔軟加工や糊付けの加工もこの時に行ないます。この加工は、縮みやすい綿素材ならではの欠点を補う大切な工程です。これらの工程を経て久留米織は出来上がります。
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今までにないデザインの作務衣に挑戦
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- 現在では室内着やリラックスウェアとしても定着してきた作務衣ですが、元々は禅僧の修行の一環である掃除や巻き割り等の労働(作務/さむ)を行う際に着用されたものだと言われています。※諸説あり。いうなれば日本の伝統的なワークウェアとも言えるかもしれません。
作業がしやすいように、上下セパレートになっていることや身幅・ズボンの巾にゆとりを持たせるなど、動きやすい仕様になっています。また埃が入りにくいように裾が絞れるようになっています。
現在では、その着脱のしやすさや着やすさなどから、作業着はもちろんのこと、室内でのリラックスウェアとしても定着しつつあります。
とは言え、作務衣ユーザーに色々話を聞いていくと、
「作業着・室内着止まり」
「おしゃれなものが無い」
「どれも似たようなものばかり」
「他人と被ってしまう」
「ちょっとした外出にも着用したい」
といった声を多く頂きました。
そこで今回は、お出かけ着(ワンマイルウェア)としても使用しやすい、またこれまで無いようなデザインを目指した作務衣開発(デザイン)に挑戦しました。 -
市松箱柄
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- 前述のように、これまでにないデザインを目指し光延織物によって考案された柄が「市松箱柄」です。市松模様をモチーフに和調の雰囲気を残しながらも、モダンに仕上がるようにデザインしました。和の製品にはもちろんですが洋服にも取り入れやすい柄です。色味は主張しすぎないようにさり気ない色使いにする事で品を感じられるような柄に仕上げました。なんといっても半身だけに柄を取り入れたのが最大の特徴です。
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- 柄アップ ネイビー
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- 柄アップ ブラック
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- 柄アップ グレー
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商品情報
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市松箱柄 ネイビー
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- 作務衣としても定番の色味なので、着回ししやすい一着です。上衣・下衣とセパレートでも使用しやすいです。
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市松箱柄 グレー
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- 生地のネップ感が映える色味です。柄の赤みがアクセントです。
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市松箱柄 ブラック
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- シックなブラックに黄色味が映えます。着回しもしやすく洋服との相性も良いです。
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下衣(パンツ) 仕様情報
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- 裾にもドローコードを入れて、お好みに合わせて絞れるようにもなっています。
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サイズ表
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その他商品仕様
- 素材 上衣/下衣 綿100%。
生産 日本製(生地・縫製、共に光延織物)。
洗濯 洗濯可(弱水流/単独洗い推奨)。
仕様 上衣/ポケット1。
下衣/両脇ポケット各1、ドローコード(腰ひも)、裾ひも、
前開きあり(ボタン・ファスナー)。
備考 ※画面の色味と実際の所品の色味が若干異なる場合があります。
※モデルが着用している雪駄は商品に含まれません。
※生地の特性上、洗濯後に若干の生地の縮みが出ます。
※特に下衣を干す際は、裾を上にして干してください。 -
スケジュール
- プロジェクト期間 2022年11月30日まで
商品発送予定時期 2022年11月下旬頃より順次発送予定 -
プロジェクトメンバー紹介
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有限会社 光延織物
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- 昭和21年より小幅織り機を導入し「久留米絣」を織り始めてから約76年続く織元です。現在は「久留米織」を生産しており、その生地を使用した作務衣や綿入れ袢天など和装・和調製品をはじめ、もんぺやカジュアル婦人服から紳士シャツ・ジャケットなど多岐にわたる商品を生産しています。
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プロジェクト担当者 光延浩子
- 今回こういう機会を頂いて、皆さんに福岡県筑後市で、糸から製品までを一貫生産で製造している会社があると知っていただくきっかけになればと参加させていただきました。作務衣はここ近年ありがたいことに愛用者が増えています。一度はまると抜け出せない魅力がありますので、この機会に光延織物のこだわりの作務衣を是非着用していただければと思います。
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OMIYA CONNECT 大城研志郎
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- 2014年近江屋株式会社入社。呉服営業を経験後、新商品開発部(OMIYA CONNECT)に移動。着物の技術や伝統をいかに繋いでいくかを日々模索。元々興味のあった工芸分野にて商品企画及び販路開拓を行っている。
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