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京の大仏「丈六さん」の本堂の屋根が崩落!
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- (本堂裏側下屋根崩落発見直後)
- 2021年8月の豪雨が原因で8月27日の夜、お釈迦様をおまつりする戒光寺本堂裏側の下屋根が崩落してしまいました。
けが人や他の建物への被害はなかったものの、壁に沿って折れ曲がって落ちてしまった屋根の部分の下には、開祖・曇照忍律上人像(どんしょうにんりつしょうにんぞう、重要文化財)があり、急遽別の場所へ移動させなければいけなくなりました。この本堂には、他にも何体もの大切な仏様がいらっしゃいます。
戒光寺はこの屋根の崩落前から、2028年の開創800年に向けて実行委員会を立ち上げ、経年劣化が進んでいた本堂の大改修工事を予定しておりました。コロナ禍で参拝客が少ない間に今集まっている総事業費1億3000万円の3分の1ほどの資金でできる工事を進めようとしていた矢先、この屋根の崩落が起きてしまいました。
文化財や建築物に携わる人たちに崩落現場を確認していただいたところ、改修工事は部分的な工事では意味がなく、傷んでいる屋根全体を修繕をしなくてはいけないことが分かりました。そこで、莫大な総事業費を檀信徒(だんしんと)に頼るだけではとても間に合わずこのプロジェクトを立ち上げることとなりました。
このお釈迦様やお不動様に何かしら力をいただいたという方も少なくありません。お参りになる方にとっては心のより所となる仏様です。仏像だけでなく本堂自体も歴史的にも大変貴重なものです。お守りするためには一日も早く改修工事に取り掛かる必要があります。
どうか皆様ご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします。 -
戒光寺の歴史と本尊丈六釈迦如来
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- (戒光寺本尊 丈六釈迦如来像 正面)
- 戒光寺は鎌倉時代中期、後堀河天皇の御勅願所(ごちょくがんしょ)として開創されました。 御本尊は大きな仏と言う意味で「丈六さん」と呼ばれ親しまれています。その喉元を見ると何かが流れているように見えます。
これは江戸初期、後水尾天皇が即位争いに巻き込まれて暗殺者に命を狙われたときにこのお釈迦様が身代わりになられてついた血の跡だと言われています。この事から「身代わり丈六釈迦如来」とも呼ばれ、悪いことの身代わりになってくださる、首から上の病気は特によく治してくださるとたくさんの方がお参りになります。
この像は鎌倉時代の代表的な仏師、運慶・湛慶(うんけい・たんけい)親子の合作で重要文化財に指定されています。蓮の花の台座から光背の先までで約10メートルの大きさがあり、木造のお釈迦様の立像としては世界最大と言われています。 -
- (左:曇照忍律上人像(重文) 右:不動明王像)
- 戒光寺本堂にはこの他にも戒光寺を創建された曇照忍律上人像(重文)や、足を投げ出した姿が珍しい不動明王像等、多くの仏像や上人像が安置されています。
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- (花祭り法要風景)
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- (施餓鬼法要後の法話 六道輪廻図絵解き)
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- (阿字観体験)
- お寺の年中行事として、1月の泉山七福神めぐり、2月の開運厄除星まつり、4月の花祭り、6月の文殊菩薩智慧加持祈祷会(もんじゅぼさつちえかじきとうえ)、8月のお施餓鬼、9月のお彼岸法要、11月の泉山融通弁財天大祭を営んでいます。
さらに、「雑談法話会」「阿字観体験」「煎茶道教室」を定期的に開催、正月三が日と春・秋には本堂内陣特別参拝、境内での丈六市や花嫁さんの撮影会、本堂内で音楽イベントをはじめ各種イベントの企画を通してとつながり、輪を広げています。 -
今回のクラウドファンディングで集めるお金と本堂改修工事
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- (戒光寺本堂北側)
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- (戒光寺本堂北側上部の破損した懸魚(げぎょ))
- 今回の総事業費は1億3000万円です。重要文化財をお守りする本堂ですので仏像を美術工芸品の側面、本堂を建造物の側面から、一定の公的補助金をいただけるよう相談させていただいております。
プロジェクトで皆さまにご支援いただくのはそのうちの300万円です。屋根瓦何枚分に相当するのかわかりませんが、歴史的な大工事になることは間違いありません。皆さまのご支援を重く受け止め、本堂改修工事を進めてまいります。 -
リターンについて
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- (御祈祷しているところ)
- 今回のクラウドファンディング限定となる洛中高岡屋製の戒光寺オリジナル阿字観用座布団やオンライン特別祈祷、小川流煎茶桜のお茶会などのリターンをご用意いたしました。
また、1万円以上の支援をしてくださった皆さまのお名前をネームプレートに刻み、本堂軒下に掲げさせていただきます。 -
- (境内の桜と煎茶席の手前座(桜のお茶会))
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リスクとチャレンジ
- 新型コロナウィルス感染症をはじめ、社会状況によっては、やむを得ず体験を延期あるいはオンラインのみでの実施に変更させていただく可能性や、各リターンの提供時期が遅れる可能性がございます。その場合も、なるべく皆様にご納得いただけますように誠意をもってご対応させていただきますので、あらかじめご了承ください。
また、開催にあたりましては、感染拡大防止に細心の注意を払い、対応に最善を尽くします。ご来寺の皆様には、マスクの着用や手指の消毒など、感染予防対策へのご理解とご協力をお願い申し上げます。 -
さいごにメッセージ
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- 私たちの思いを読んでくださった皆さま、ありがとうございます。
観光都市である京都がコロナ禍で打撃を受けているように、多少観光的要素のあった当山も大きな減収に悩まされているところでした。
そんな中で起こった本堂裏下屋根の崩落は大きなショックでしたが、思い直せばこれはチャンスなのかもしれません。工事をすることにより本堂が保全されるだけでなく、歴史的な新事実が見つかるかも知れません。これは歴史ある戒光寺を守っていく次世代にとって、とても大切なことで財産ともなります。
いずれにせよ、私たちだけでは到底力の及ぶ事業ではありません。どうかご理解、ご賛同いただき、皆さまのご協力、ご支援で数百年先の未来につなぐ戒光寺本堂改修工事を成功させてください。
よろしくお願いいたします。 -
賛同人メッセージ
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小川後楽(おがわ・こうらく)<小川流煎茶七世お家元>
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若村亮(わかむら・りょう)<株式会社らくたび 代表取締役 >
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上村貞郎(うえむら・ていろう)<真言宗泉涌寺派管長・総本山 御寺 泉涌寺長老 >
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中村勘九郎(なかむら・かんくろう)<歌舞伎俳優>
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中村芝翫(なかむら・しかん)<歌舞伎役者・俳優>
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重森三果・森美和子・滝本ひろ子<京おんな三人邦楽ユニット やしょめ>
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安倍秀風(あべ・しゅうふう)<神心流尚道館>
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林海象<映画監督>
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